テキサス・メディカルセンターで実際に働く人々から見た、アメリカの医療情報

HOME アメリカの医療情報 ベイラー医科大学助教授 照屋純先生のお話

アメリカの医療情報

ベイラー医科大学助教授 照屋純先生のお話

臨床病理専門医という専門医

TMC内の優れた病院の最大のメリットは、質の高いチーム医療と言われています。
チーム医療とは患者さんを中心に何人もの専門医、医療従事者がチームを組み、多角的な視野に立った見解を元に患者さんの治療にあたるというものです。
病気の診断を付ける際に大いに活躍するのが病理専門医、画像診断にかけては放射線科専門医、薬の投与にかけては薬剤師、等々の各専門医、専門家がそれぞれの専門分野でその役割を果たします。

病気の診断をつけるための専門医、臨床病理専門医。
きわめて重要な意味を持つかのような響きなのですが、実際にどんなことをする先生なのでしょうか?

照屋 純先生はテキサス小児病院に研究室を構える臨床病理専門医、輸血専門医であり、ベイラー医科大学病理学・小児科学・内科学助教授、輸血部・血液凝固部部長でいらっしゃいます。
一体どんな役割を果たされているのでしょうか。先生にお話を伺い、それをまとめてみることにします。

先生の主な仕事は外来病棟で患者さんを診ることではありません。

先生はテキサス小児病院にあるご自分のオフィスに、毎日朝6時から夜7時までいらっしゃいます。
輸血、血漿交換、幹細胞移植などの医療行為の他に先生がされているのは、別のお医者さん達のコンサルテーションです。

「今、これに取り組んでいたところなのです。」と言って見せて下さったのは、28ページに渡るファックスです。
テキサス州にある小さな街McAllenのがん・血液病クリニックの血液専門医が照屋先生に送ってこられたもので、鼻血が止まらない女の子の検査内容とそのデータです。

McAllenの先生は、この患者さんの診断がつけられなくて困っているのです。
照屋先生は、そのデータを解析し、診断を付けるためのアドバイスをされるのです。

表紙のページには「①リピートXXX、②リピートXXX・・・」と検査の指示がメモされています。
「この医者はこれだけの検査をして、このような結果を得ているけれど、病気が何か特定できないのです。
診断を付けるためにどの検査をすべきか、この情報を元に次のステップのサジェスチョンをするのが私の仕事です。」

病理学というのは、検査医学であり、それを専門とする臨床病理専門医とは、このように他の専門医が診ても原因が分からないような症状に対して、どのような検査を行うべきなのか、そして、その結果をどう判断すべきなのかについての十分な知識を持ち、指示できるという大変頼もしい存在なのです。

この分野での優れた医者というのは、判断が的確であり、信頼性が非常に高いということになります。
病気を患っている患者さんに対して正しい診断ができなければ、当然適切な治療ができず、たとえ最新の医療技術を用いたとしても病気は治らない、ということになります。

臨床病理専門医の資格と併せて他の専門医資格を持つ

そして、照屋先生のように、臨床病理専門医の資格と併せて他の専門医資格を持つ先生も多いのです。更に詳しい知識を持ち、更に複雑なケースでご活躍される先生達です。

照屋先生は、輸血専門医の資格もあり、血液にまつわることの判断にかけてはプロ中のプロということになります。

また、先生のベイラー医科大学での所属は、病理学、そして血液小児科・血液内科です。
先生はアメリカでは小児科医でも内科医でもないのですが、ここに籍を置かれているのは、この科にとってのベネフィットがたくさんあるからです。
血液小児科・血液内科の先生達にとって、照屋先生の指示が必要なことが多く、そのため先生を仲間に加えて常にコミュニケーションを取りやすくしているのです。

日本ではどうなっているのでしょうか?

ちなみに、日本ではどうなっているのでしょうか?
臨床病理専門医・・・聞いたことありますか?

日本では、医師が他の医師にアドバイスを求めるようなシステムはできていないのではないでしょうか。
患者さんの診断は、主治医の先生の独断になりがちです。
照屋先生が行っている内容は、日本では内科の先生のお仕事のようです。

照屋先生はアメリカの臨床医資格を取られた後に一度日本に帰られ、ある病院の輸血部副部長をされていました。
「暇だったんですよ」というのはこっそり聞いたお話です。
現在のように次から次へといろいろな医師からの問い合わせが殺到するということがなかった、というのが理由のようです。

アメリカの大きな病院は各科ともとても細分化されています。

各専門医は、自分の専門以外のことについては、その道の専門家を非常に尊重します。
自分で判断できそうなものでも、専門家のアドバイスを受けるのです。
そうすることによって何かうまくいかないことが起きた場合、自分一人の責任にはならないというリスクマネージメントのような側面もありますが、患者にとってみれば複数の、そして各分野の専門医、専門家に診てもらえるというのは非常にありがたいことだと思います。

日本の患者さんも治療を受けていただくことができます。

最後に、照屋先生はベイラー医科大学に赴任される前に、米国ベストホスピタル総合病院の部で常に3位以内に入っている病院から、倒産してしまった大学病院など3つの病院を経験されています。

医師免許の更新、各団体によるインスぺクションが厳しい米国ですが、病院の質、医師の質は様々だと。
その観点からオフィスを構えていらっしゃるテキサス小児病院についてお聞きしたところ、実際に全米の小児病院で第4位(Child Magazine 2003年2月号)にランクされているとおり、優秀な病院であるとの印象をお持ちのようです。

特に先天性心臓病の治療においては、成功率が極めて高い病院なのですが、その医師団の粘り強い治療には驚いているとのお話でした。
テキサス小児病院心臓センターでは、各手術の死亡率が2%以下です。勿論、日本の患者さんも治療を受けていただくことができます。

また、照屋先生はファックス、E-mailでのコンサルテーションにも対応されています。日本のお医者さんからのお問い合わせも受け付けられます。


照屋 純
ベイラー医科大学病理学・小児科学・内科学助教授
輸血部・血液凝固部部長

今すぐ相談、お問い合わせ・お申込みはこちら

ページの先頭へ

zoom無料相談会