MDアンダーソンがんセンター
第 I 相臨床試験を専門とする科(Phase I Department)内にて
*正式名称
Department of Investigational Cancer Therapeutics
フェロー(日本でいう後期研修医)をされている
藤井健夫先生からの寄稿文と共に
私の理解も交えつつ
ここで紹介させていただきます。
*記事は複雑な流れや他の方法などの中、一番わかりやすい内容流れや内容を紹介しています。
今回のお話は
「第 I 相臨床試験に参加するまでの過程について」
(写真は、MDアンダーソンがんセンターの
オフィスビルと患者さん専用のホテル)
第 I 相臨床試験のみではなくすべての臨床試験はまだ
「薬を試験している」段階です。
標準治療のように
十分な効果や副作用についての情報がありません。
第 I 相試験を受けるかどうかをすべての説明を聞き判断し、
試験に参加することに患者自身が
「同意」することが必要となります。
もちろん、
標準治療を行うにも十分な説明と患者の同意が必要ですが、
ここでいう同意とは、
臨床試験に参加することについて
「同意書にサインをすること」と考えてください。
治療開始前には必ず、同意書へのサインが必要となります。
そして、同意書にサインをした後、
必ず臨床試験に参加し続けなければいけないということはありません。
治療の開始前、開始後に関わらず
患者自身の希望でいかなる理由であろうとも
撤回し臨床試験に参加しないこと
あるいは
参加後、臨床試験の継続を中止すること
も可能です。
「いかなる理由であろうとも」です。
医療者が強制出来るものでは決してありません。
すなわち。
どのような治療も患者に決定権があります。