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「治療法」について ~大腸がんの患者さんの場合~

がん治療と向き合うに当たって
どれだけ納得して向き合えるのか。
それが大切になると思います。


今日のお話は

「治療法」について。


自分がどのような治療を受けているのか
どのような治療を受けることになるのか。。。
理解しているでしょうか?


どうしてその治療法が最適だと医師は考えるのか。

その治療法の長所はなんなのか。

その治療法の短所はなんなのか。

自分の中での優先順位とはなんなのか。

生活の質の中で必ず守りたいものはなんなのか。

などなど。

治療と向き合う時に考えることはたくさんあると思います。

以前、お世話した大腸がんの患者さんは
「最新治療」を求めてMDアンダーソンがんセンターへ
治療を受けにいらっしゃいました。


最初お会いした時、
患者さんとお話をしていて、その言葉が出てきたので、

「最新治療と患者さんにとっての最適な治療は違う」

という説明をさせていただきました。


診察、検査の結果、その患者さんには、
その頃の標準治療の一つが提案されました。


そのことを日本の主治医にお電話にて報告された時
「そんなところまで行って最新治療じゃないって損したね」
と言われ、落ち込んだ。

と、ご連絡がありました。


最新治療が必ずしも良い治療というわけではなく、
標準治療という
科学的に最良の治療法であると証明されている治療法が
患者さんにとって最適であるということは、
安心して治療を受けることができる。

ということで、
「損」という言葉とはかけ離れている話である。

という説明をすると、
とても安心されて、喜んでくださいました。

日本とアメリカをお元気に行ったり来たり
カンクーンという
ヒューストンからすぐの観光地へ遊びに行かれたりと
楽しく過ごされながら
治療と向き会っていらっしゃったこと思い出します。


前回も話しましたが、

どうか治療法について
主治医とじっくり話し合ってください。

専門用語などわからない言葉はメモして
主治医にその場で質問してください。

メモが難しい場合は、スマホでの録音とかも良いかもです。


ご自身の治療法
そして、
果たして、その治療法の長所短所が
ご自身の生活の質を考えた時の優先順位に当てはまるのか。

その点をじっくり考えて
治療法と向き合っていただけますように。

がんという病気にかぎらず、
とても大切です。

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