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患者さんの記録

治療法に関する話し合いの診察

消化器の科にて
治療法に関する話し合いのための診察でした。

内容は下記の通りです。

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1、MDAでの病理のレビューの結果

KRAS 変異型であると病理の医師から連絡
(日本の病院からのレポートの内容と同じ)

2、今のMさんの体調について

2週間前から息切れが始まり、最近は咳や痰の回数が多くなった
2ヶ月ほど前から以前から調子の悪かった腰の痛みが強くなった

抗ガン剤治療後から良くはなっているものの指先や足の裏側のしびれ感が残っている

渡米1週間ほど前に左の肺から胸水を650ml抜いたが 
右の肺の胸水は抜かなかった

渡米以来、息苦しさが続いている

=この息苦しさについて=

  原因としては胸水と肺の腫瘍が関係していると思われるため、
  胸水を抜いても呼吸の苦しさが改善されるかどうかは不明。

  約10%の確立で感染する可能性もあるため帰国を前にして
  胸水を抜くことには賛成できない。

  CTや診察の結果からも、
  今の状態で酸素無しで飛行機に乗ることには問題が無い。

3、今までの抗ガン剤治療時の体調の変化について

吐き気などは無く、疲労感、脱毛、しびれ、爪の割れなどがあった

4、今後の治療について

3年前の直腸癌の診断後、
全ての標準治療は受けてきているが効果が持続されていない。

今アメリカで認可されている治療法の中で提案できるものは無く、
MDアンダーソンがんセンターが提案できる治療法は臨床試験のみである。

=臨床試験の内容=

提案できる臨床試験はほとんどが第一相で、少数だが第二相のものもある。
2-3週間に一度の投与、1週間に一度診察を受ける義務がある。

大体1ヶ月ほどで効果の有る無しがわかり、効果がある場合は続行、
無い場合は別の臨床試験に変更することになる。

効果の持続期間に関しては、今までに全ての標準治療を受けてきたことから
年単位で効果が持続することは無い。
3~6ヶ月位での持続になると思われる。

副作用に関しては、実験室内でのデータを元にある程度は想定できるものの
まだ想定できていな副作用がでる可能性はある。

有効性に関する可能性は5~10%に満たないと思われる。

提案できる臨床試験の数は、日本から持ってきた染色済みのスライドを元にした場合は
多分1つ位で、染色無しのスライドを元にした場合は可能性が広がると思われる。

新たに臨床試験を探すためには染色無しのスライドは10枚必要で、
パラフィンブロックをそのまま持ち込んでくれても良い。

臨床試験を受ける場合の条件としてヒューストンにずっと滞在することが条件である。

5、日本での治療とヒューストンでの治療について

今提案できる治療法はほとんどが第一相という臨床試験のみであること、
有効であることが証明されている治療法をMDアンダーソンがんセンターが

提供できないことからも、同じ臨床試験段階での治療は住み慣れたサポートの手のある生活の基盤がある日本が望ましいと考える。

第一相の臨床試験は実験室内でのデータ結果だけの状態なので、
MDアンダーソンがんセンターでも日本でも有効性に関する可能性については
同じことになると思われる。

そのため、臨床試験の内容を比べても意味はなく、どこで生活ができるのかを考えるのが一番良い。

過去に2-3週間は普通に生活できていても1ヶ月を過ぎると生活することに疲れ、自分の国へ帰る海外からの患者さんが多かった経験からも、Mさんが生活できる環境について検討することをアドバイスする。

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今回の診察の結果は
治療法としては臨床試験のみという話でした。

その他、最終、
生活環境に関する話まで出た件に関しては、
また次回説明します。

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